カメラとレンズ、サイズを妥協するならどちらか?

雑感

僕はスナップ撮影が好きなので、撮影の時はいつもカメラを首からぶら下げて歩いている。
この撮影スタイルにとって、カメラシステムが小型軽量であることは、僕の中では支配的なほど正義に満ちている。
具体的にどれくらいの重さが良いかと言うと、カメラボディは400g台、レンズは200g台が理想だが、もちろんこれ以上軽いに越したことはない。
小型軽量であれば、コンパクトデジタルカメラやiPhoneProシリーズなどを選べばよいのだが、カメラ趣味を拗らせると、カメラ性能やレンズの光学性能は高い水準のものじゃないとイヤだなどとワガママを言い始める。
しかし、いくら理想を述べたところで、どちらも両立するようなカメラやレンズはなかなか無いのが現状で、なにかしら妥協しなければならない。
では、カメラボディとレンズはどちらが小型軽量であれば良いのか。
平均寿命の半分以上が過ぎると重いカメラシステムを長時間持って歩くのが辛くなってくるので真剣に考えたい。
今回はカメラとレンズの重さについての考えを記録していく。

LEICA SL2-S / LEICA Summilux M 50mm F1.4 ASPH.(5th)

実は結論は僕の中で既に出ている。
「カメラボディは多少重くても我慢するが、レンズは小型軽量が良い」である。

カメラとレンズのどちらにも言えることだが、小型軽量化するには、何かしらの機能や性能をオミットしなければならない。
軽量化のためにオミットされるものとして、カメラボディでは、堅牢性、バッテリー容量、2番目のメモリーカードスロット、手振れ補正、EVF、そしてイメージセンサーの撮像面積などがある。
レンズの場合は、レンズの口径(絞り値)、オートフォーカス、手振れ補正、長い焦点距離、そしてズームなどとなる。
逆にこれらすべてをてんこ盛りにすれば、大きく重くなる。
カメラであれば、キヤノンのEOS R1やニコンのZ9などであり、レンズであれば、f=70-200mmF2.8や近年出始めたf=28-70mmF2などである。

LEICA SL2-S / LEICA Summilux M 50mm F1.4 ASPH.(5th)

かつてこのように思い悩んだ結果、たどり着いたカメラボディはLEICA SL2-S(質量920g)、レンズはLEICA ELMARIT-M f2.8/28mm ASPH.(質量180g)+Mマウントアダプター(質量70g)だった。この考えは今でも変わっていない。
レンズは小型軽量、カメラは大型重量のフロントライトだが、これはこれで構えやすい。

これらを列記すると、僕の撮影スタイルに必要なものと不要なものが見えてきた。
カメラボディに絶対必要なものは、上記の中では堅牢性、手振れ補正、EVFであるが、レンズについてはひとつもない。
では、レンズに最低限必要なものは何かと考えた。
レンズの口径サイズ描写力には関係ないし、オートフォーカスはスナップ撮影なので不要。
手振れ補正はf=50mmより短かければ僕にとっては不要でカメラボディ側に付いていれば尚更不要。というよりも、そもそもレンズの描写力に寄与しないのでない方が良い。
また、長い焦点距離もいらないので、ズームも要らず単焦点でOK。
これらは機能として付加されていた方がもちろん良いが、便利を求めるが故に描写力や携帯性を犠牲にするのは本望ではない。

LEICA SL2-S / LEICA Summilux M 50mm F1.4 ASPH.(5th)

このシステムに慣れると、これ以上重いレンズが苦痛に感じるようになった。
ただでさえ大きく重いSL2-Sにレンズまで大きく重くなるのは耐え難い。
この後に、LEICA SUMMILUX-M f1.4/50mm ASPH.(377g)を追加したが、これが結構重く感じてしまった。
たまにはズームレンズも良いかと思い、LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(350g)も追加した。ライカの2本のレンズと比較して外形サイズが大きいためか、重さはカメラを構えた際にはあまり気にならなかった。
しかし、首からぶら下げたりバッグに入れれば形状など関係なく、当たり前のように重い。

これ以上軽量化するにはカメラボディを変えるしかない。
そもそもアルミニウムとマグネシウムの塊であるSL2-Sが重すぎるのだ。
後継モデルのSL3-Sは72g軽量化されているが、バッテリーライフがカタログ数値で約510枚から約315枚となんと4割近く減っている。新型バッテリーで2割程容量アップしているにもかかわらずである。
Mマウントアダプター分の軽量化を果たしているが、バッテリーライフをこれ以上減らしたら駄目だろう。
SL2-Sのバッテリーライフは他機種と比較して良い方ではあるが、もう少し持続して欲しいと思っている。

しかし、SL2-Sへの不満は、重さとバッテリーライフくらいしか感じておらず、それ以外は満足している。
堅牢性は申し分なく、IP54準拠のお陰でLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6と組み合わせて土砂降りの中で撮影しても全く問題なかったし、石がごつごつとある河原で三脚ごと倒してしまってもゴム製のアイピースが裂けただけでカメラは平気だった。
手振れ補正の性能にも特段不満はないし、EVFに至っては発売当初はどのカメラよりも素晴らしい見え方だった。
これに加えて高感度耐性も高くISO10万まで設定可能、-10℃の環境でも動作するし、動画は4K60pや4K30pまで落とせば4:2:2/10bit記録まで対応している。
多少重いが、カメラとしての信頼性と描写力が圧倒的に優れており、デメリットを諦めさせる程の魅力を持っている。

LEICA SL2-S / LEICA Summilux M 50mm F1.4 ASPH.(5th)

なお、僕は複数のカメラを同時に運用せず、サブ機を持たない。
カメラ歴がそこそこあるので、正常に動作するデジタルカメラは手元に何台かあるが、普段は1台しか運用していない。
理由はいくつかあるがいずれも単純で、それぞれの操作を覚えたり今日はどのカメラにしようかと迷うのが面倒なことと、カメラを増やすならレンズを買いたいという欲が強いといった程度の理由でしかない。
もしも他のカメラに変えるなら、SL2-Sは処分するか防湿庫に眠る歴代のカメラのひとつに加わることになる。

なお、僕は過去に、レンズは大型重量、カメラは小型軽量の組み合わせとして、FE 24-70mm F2.8 GM(886g)やFE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS(854g)とα7II(599g)を組み合わせて使っていたことがある。
フロントヘビーだが、左手でレンズを支えて右手は添えるだけという構え方をしていた。
案外安定してアリかなと思ったが、首から下げていればレンズとカメラのバランスなど関係なく重かったし、バッグに入れて荷物になれば嫌になる程かさ張って重かった。
さらに、今のSL2-S(920g)にLUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.(1570g)
を付けていたことがある。
これは重すぎて三脚が必須だったが、写りは素晴らしかった。しかし、再度手にすることは無いと思う。
写真撮影が労働であるなら話は別だが、趣味としてこれを持って歩くのはもう御免だ。そう思うほど重かった。

という訳で「カメラボディは多少重くても我慢するが、レンズは小型軽量が良い」となる。
いずれ軽いカメラも欲しいと思っているがまだSL2-Sを使っていたいので、もう少し体力が衰えてきたらその時に考えることにする。